ヘテロ2本鎖核酸(heteroduplex oligonucleotide:HDO)は、siRNA、アンチセンスオリゴ(ASO)に続く、第3の核酸医薬モダリティとして注目されているオリゴヌクレオチドです。HDOは、標的遺伝子の転写産物に結合するアンチセンス鎖(DNA)と、それに相補的に結合したキャリア鎖(RNA)という構造となっています。さらに、キャリア鎖にデリバリーに必要なリガンドを結合させることができ、この結合はアンチセンス鎖の活性には影響を与えません。
ヘテロ2本鎖核酸は、細胞内に入るとRNase Hによってキャリア鎖が切断されます。一本鎖となったアンチセンス鎖は、細胞内・核内にて標的mRNAに結合します。 RNase Hによって標的mRNAが切断されて遺伝子発現が抑制されます。また、スプライシングを調節して、エクソンスキッピングを生じさせることもできます。
in vivo 実験でのノックダウン活性が向上します。例えば、ビタミンEを結合したヘテロ2本鎖核酸をマウスに静脈注射することで、既存のアンチセンス核酸と比較して肝臓での標的遺伝子発現抑制効果を 22.2倍に増強することに成功しましたとの報告※があります。
※出典
その他にも下記のようなアドバンテージがあります。
参考論文および特許
レナセラピューティクス株式会社のHP ( https://www.renatherapeutics.com ) もご参照ください。
鎖長 | :12~25 mer |
修飾 | :修飾ヌクレオチドの導入、ホスホロチオエート化(S化)、キャリア鎖への末端リガンド修飾 |
修飾ヌクレオチド 2'-OMe-RNA 2'-MOE-RNA 2'-F-RNA Locked nucleic acid(LNA) ホスホロチオエート化(S化) PSオリゴ PS/POキメラオリゴ 末端リガンド修飾 Tocopherol(ビタミンE) Cholesteryl GalNAc(N-アセチルガラクトサミン) Palmitate Stearyl | |
精製 | :HPLC精製 |
納品量 | :最小 10 nmol、最大 30 mg |
納品形状 | :アニーリング済み、凍結乾燥品 |
添付データ | :HPLCチャート(各鎖)、アニーリング前後の電気泳動像 |
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ヘテロ2本鎖核酸は富士フイルム和光純薬株式会社様からでもご購入が可能です。
詳しくは富士フイルム和光純薬株式会社様のホームページをご覧ください。
https://labchem-wako.fujifilm.com/jp/custom_service/products/95333.html
ヘテロ2本鎖核酸(HDO)は、レナセラピューティクス株式会社が専用実施権を持つ特許群(JP6112569、6416301、6638923、6960123、6604544)によって保護されています。弊社は、本サービスを目的とするライセンス製品の製造行為と、アカデミア研究者が弊社から購入したライセンス製品を研究用途で使用する行為について、レナセラピューティクス株式会社からライセンスを受けております。本製品の使用は、エンドユーザーによるアカデミア分野での研究用途に限定されます。
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