DryADD™とは、ニッポンジーンマテリアルが開発した乾燥化技術を用いた「ライフサイエンス試薬をラボからフィールドに」をコンセプトに開発した試薬です。室温での輸送や保管が可能であるため、長距離の輸送にも保冷剤やドライアイスが不要で、電力供給が不安定な地域でもライフサイエンス試薬が利用可能となります。
※ 本製品には、富山県平成28年度産学官連携推進事業に採択された「植物病害遺伝子診断キットの長期室温保存を可能とする乾燥試薬の開発」における東京大学植物病理学研究室との共同研究の成果が活用されています。
品名 | Code No. | 包装単位 | 価格 | 備考 |
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DryADD™ ニホンジカ・カモシカ識別LAMPキット |
DR0601 | 48検体用 (96テスト用) |
52,800 円 | 受注生産品 * |
表示価格は希望予定納入価格(税別)です
製造販売元:株式会社ニッポンジーン マテリアル
本品はニホンジカあるいはカモシカの糞や食痕からDNAを抽出し、LAMP法を利用して動物種を識別するためのキットです。本品では、LAMP法によりニホンジカとカモシカのゲノムDNAの一部をそれぞれ増幅し、増幅の有無から動物種を判定します。
ニッポンジーンから販売中の「ニホンジカ ・ カモシカ識別キット」では、受注受付期間を設けさせていただいておりますが、本品は、いつでもご注文・ご購入いただくことが可能となっております。また、LAMP法に必要な耐熱性鎖置換型DNAポリメラーゼ、Mg2+、dNTPs、バッファー、プライマーなどがあらかじめプレミックスされた乾燥試薬となっているため、性能は保ちながら手順が簡素化された改良品になります。また乾燥試薬となったことで、室温での保存が可能となりました。
近年、急激に増加したニホンジカの食害によって、農業・林業の分野では経済的に大きなダメージを受けています。また、その生息域および被害の拡大が懸念されております。ニホンジカの被害対策を講じる上で、分布域や生息密度を把握することは重要であり、ニホンジカの糞や食痕などの痕跡を使用した調査方法があります。しかし、ニホンジカとカモシカの糞・食痕はよく似ており、見た目で区別する事が困難なので、カモシカが多く生息している地域ではそれらの痕跡を利用してニホンジカの生息状況を把握する事ができません。
本キットを用いることにより、糞や食痕に含まれるDNAによってニホンジカとカモシカを簡便かつ迅速に識別することができるため、両種が混在する地域での予防的対策にお役立て頂けます。
構成品 | 容量 | 保存 | 備考 |
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抽出用チューブ | 48本 | 室温 | |
ニホンジカ検出用乾燥試薬 | 8well × 6本 | 室温 | |
カモシカ検出用乾燥試薬 | 8well × 6本 | 室温 | |
SJ試薬溶解液 | 400 µL × 6本 | 室温 | 検査毎の使い捨てを推奨 |
ミネラルオイル | 400 µL × 6本 | 室温 | 検査毎の使い捨てを推奨 |
DNA抽出液 | 5,000 µL × 1本 | -20℃ | キット到着後、-20℃保存 |
製品説明書 | 1部 |
輸送方法
* 本品は、乾燥試薬および常温輸送可能な製品のため、常温での輸送となります。
製品到着後、キット構成品のDNA抽出液は、できるだけ早めに冷凍保存(-20℃)してください。
簡易プロトコル
※詳細な使用方法は製品説明書を参照してください
1. DNA抽出液を1検体分あたり100 µlずつ分注する
2. サンプルの採取
【糞の場合】
糞の表面を爪楊枝の先端で軽くこすり、採取した糞をDNA抽出液に浸す
【食痕の場合】
植物の食痕部位をこすった綿棒の先端を切り落とし、DNA抽出液に浸す
3. 60℃で10分間保温する (DNAの抽出)
4. 90℃以上で5分間保温する (DNA溶液とする)
5. ニホンジカ検出用乾燥試薬とカモシカ検出用乾燥試薬を必要本数取り出す
6. 各チューブにSJ試薬溶解液18 µlを添加して、2分間静置する
7. DNA溶液2 μlを添加する
8. ミネラルオイル20 μlを添加する
9. 63℃で60分間保温する (検査反応)
10. 80℃で5分間保温する (反応停止)
11. 判定
DryADD™ ニホンジカ・カモシカ識別LAMPキット 製品説明書(PDF)
DryADD™ ニホンジカ・カモシカ識別LAMPキット 製品安全データシート(PDF)
本品は試験研究用試薬です。医薬品の用途には使用しないでください。
*お問い合わせフォームは、㈱ニッポンジーンが運営する植物病診断キット/サービス紹介のポータルサイトに移動します。
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